どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
12年間で10万人以上の方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
山梨日日新聞社
世界文化遺産に登録されて以降、注目度が高まる富士山。その麓には、さまざまな植物が息づく豊かな森が広がっています。富士北麓地域の多様な自然環境と美しい景観を後世に引き継いでいくのは、今を生きる私たちの責務です。富士山を間近に望む忍野村で7月5日、自然保護や環境保全への理解を深めるイベント「TOYOTA SOCIAL FES!!」が行われました。
山梨県での同活動は今年で14年目を迎えます。今回は県内の学生ら約120人が、富士北麓地域で育つ植物の葉を使い、匂い袋を作るワークショップに参加しました。会場となった「森の学習館」周辺の森林も散策し、富士山の側火山の噴火口跡を見学しながら、同館職員から村内には噴火口が4つあることや、森林浴には体の免疫力を上げる効果があることなどについて解説を聞きました。
ワークショップでは、30㌢四方の布を半分に折り、のりでくっつけて同村などに伝わる三角形の布飾り「ヒイチ」に模した袋を制作。乾燥させたウラジロモミやニオイヒバ、カツラ、ブルーアイス、イチイの5種類の葉から好きな香りの葉を選び、袋の中に詰めて匂い袋を作りました。散策の途中では匂い袋に入れた植物の乾燥させた葉と、実際に生えている木から取った生の葉を嗅いで香りの違いや特徴も確認しました。小学1年の盛田真陽さんは「上手に作れたのでお兄ちゃんに見せたいです」と感想。県立産業技術短期大学校2年の田中知花さんは「香りから自然の持つ個性を感じ、嗅ぐと何とも言えず、心が落ち着いていくのを実感しました。ヒイチという文化を学ぶこともでき、匂い袋は玄関に飾りたいと思います」と話していました。
富士山麓で育まれる豊かな自然と地域に伝わる文化に触れた今回の活動。夏の暑さを感じながらの森林散策では、「『木の葉1枚1枚がクーラーの役割をする』というガイドの言葉通りだった」と振り返る参加者も多くいました。太陽の光を木の葉がほどよく遮る中、目を閉じ、虫の音や葉が擦れ合う音に耳を澄ませた体験は、人と自然が共生していること、今ある自然は人が守っていかなければならないことを改めて学ぶ機会となりました。持ち帰った匂い袋から森の香りが漂うたびに、富士山麓の尊い自然を思い出させてくれることでしょう。
◆主催:山梨日日新聞社、山梨放送
◆共催:忍野ユネスコ協会、忍野村、忍野村教育委員会、富士山をきれいにする会
◆企画制作:山梨日日新聞社、メディア企画局