【豊かな生態系を育む松名瀬干潟保全へ】

松阪市にある松名瀬干潟は、海に近い前浜干潟、陸に近い潟湖干潟、河口にある河口干潟がそろう貴重な干潟で、さまざまな生物が生息しています。しかし、近年漂着ゴミや不法投棄などにより豊かな生態系が脅かされつつあります。TOYOTA SOCIAL FES!!では、松名瀬干潟を学び守るため、環境学習と海岸清掃を行いました。

【110人が参加！地元中高生から水環境学ぶ】

10月5日、霧雨が降る怪しい天候のなか、会場には約110人が集まりました。地元住民や自治体、企業、大学生や中高生が参加するなど産学官民一体となり取り組みました。海岸にはビール缶やペットボトルなどのレジャーゴミや家庭から出るプラスチックゴミがたくさん。活動が始まると降っていた雨も上がり、参加者は全てのゴミを拾おうと精を出していました。環境学習では地元の三重中学校・高等学校の生徒が講師となり、カニや貝など干潟に生息する生物などについて説明してくれました。

【若い世代に引き継ぎ活動広げる】

市内から参加した大学生はゴミ拾いと学生らの説明を受け「生き物たちが元気に生きていけるようにきれいな松名瀬干潟を守っていきたい」と話してくれました。主催の朴恵淑三重大学客員教授は「松名瀬干潟は3つに分類される干潟がすべてそろう、多様な生物が生息する貴重な干潟。我々はこの松名瀬干潟を次世代に残す義務がある」とし「若い世代に引き継ぎながら、活動範囲を広げていく。県初のラムサール条約への登録を目指していきましょう」と呼びかけました。

【産学官民一体の活動で環境意識の輪広がる】

昨年も会場となった松名瀬干潟の活動は参加団体も増加。産学官民が一体となり取り組む三重を代表する環境イベントに定着しています。同中高には出前授業の問い合わせが来るなど、地域の環境意識の高まりがうかがえます。海岸清掃で回収したゴミの数は45ℓ入りゴミ袋25個。今年で3回目の参加となる40代男性は「昨年よりゴミが減っていると感じている。活動が広く知れ渡って干潟を守ろうという人が増えている」と話してくれました。活動を通じ、環境意識の輪が広がっているようです。

◆主 催：三重ＧＰＮ、三重中学校・高等学校
◆共 催：伊勢新聞社
◆後 援：三重県、松阪市
◆協 力：中部電力
◆企画制作：伊勢新聞社 営業部