どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
12年間で10万人以上の方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
大分合同新聞社
かつてアカウミガメの産卵地として知られた大分市馬場の磯崎海岸で10月18日、「TOYOTA SOCIAL FES‼2025」が開かれました。地元住民らによると、現地では2010年と翌11年に産卵が確認されましたが、その後は姿を見ていないといいます。住民や学生ら約100人が「ここを再びウミガメの古里にしよう」との想いを胸に、海岸に漂着したプラスチックゴミなどの清掃活動に汗を流しました。
まずは環境学習からスタート。NPO法人おおいた環境保全フォーラム(大分市)の内田桂理事長が、ウミガメの生態について説明しました。ウミガメの体内から見つかったプラスチックを示しながら「海中で誤って食べている。プラスチックが海の生き物に影響を与えていることを考えながら清掃をしてほしい」と訴えました。大分県立芸術文化短期大学(大分市)の藤原厚作講師は、県内の海岸で実施した漂着物調査の結果を紹介。「プラゴミは漂着と漂流を繰り返す中で劣化し、マイクロプラスチックになっていく。小さくなる前に回収することも大事」と呼びかけました。
参加者は日本文理大学(NBU、大分市)の学生の手ほどきで、ペットボトルのキャップを使ったアート制作に挑戦。その後、海岸に漂着したプラ容器などを拾い集めました。産卵しやすい環境づくりのために植えているクロマツの剪定にも取り組みました。NBU2年の黒木鈴さんは「アート作品は、魚たちと泳ぐウミガメを表現しました。活動を通じ、ポイ捨てなど身近な問題に目を向けるようになりました」、同4年の児玉海さんは「先輩たちが植えたマツも成長してきた。後輩へ想いをしっかりとつないでいきたい」と語りました。
地元住民の中には2010年と11年の産卵を記憶している人も少なくありません。参加した60代女性は「ここで生まれたかわいいウミガメが海へ向かうのを、地域の人たちで大事に見守りました」と懐かしみます。若い世代も自分事として考えています。芸文短大1年の藤原尚輝さんは「魚やカメが海洋プラを食べて苦しんでいるのは、胸が痛くなる」。同2年の松村美幸さんも「カメが想像以上にたくさんのゴミを食べていることを知りました。こうした活動で、きれいな海岸を保っていきたい」と話しました。一人一人の想いが集まれば、きっと大きな力になるでしょう。ウミガメが生きやすい環境づくりに向けた歩みは、これからも続きます。
◆主催:大分合同新聞社
◆共催:NPO法人おおいた 環境保全フォーラム、NBU日本文理大学、大分県立芸術文化短期大学
◆協力:馬場地区自治会
◆企画制作:大分合同新聞社 ビジネスサポート部